初冬の食彩「海老芋(えびいも)」〜サトイモ科〜
その姿が海老に似ている事から「エビイモ」といわれます。煮崩れしにくくきめ細かく柔らかい身質で高級品として京料理に使われますが、全国でエビイモを一番多く生産しているのは実は「静岡県」なのです。そのシェアは、なんと50%以上!収穫は10月から1月頃で長さ20センチ、重さ250グラムほどになるものもあります。大きくなればなるほど値段も高くなります。
(静岡、磐田のエビイモ)
「苣筍(ちしゃとう)」〜キク科〜
おせち料理でみかけるこのチシャトウはレタスの仲間です。大きくなった茎を食べる「茎レタス」です。かたい皮をむいて茹でて酢味噌で食べたりしますが、その食感が良いのです。
又、中華料理でよく使われます。これを裂いて干したものが「やまくらげ」で、漬物や佃煮に加工されます。
(千葉のチシャトウ)
「聖護院大根(しょうごいんだいこん)」〜アブラナ科〜
聖護院大根は直径15〜20cm、重さ1〜2.5sにもなる大きく丸い大根です。京都ではおなじみのこの野菜は江戸時代末期、尾張の長大根が京都聖護院地区に伝えられ、品種改良されて今の形になったと言われています。今では各地で栽培されています。
大根特有の辛みはなく、甘くやわらかい。それでいて煮崩れしないので「ふろふき大根」や「煮物」に最適のお野菜です。また、漬物にしても美味しいのです。

(京都聖護院地区産の聖護院大根)