初冬の食彩
「大馬刀貝(おおまてがい)」〜マルスダレガイ目マテガイ科〜
マテガイ科にはマテガイ、オオマテガイ、アカマテガイ、エゾマテガイがあるが市場に入ってくるのはほとんど「オオマテガイ」です。その味はくせがなく、ほのかに甘く程よい食感を持っています。そして噛めば噛むほどに旨みが出てきます。茹でたり、焼いたりして美味しい貝です。
(山口のオオマテガイ) (マテガイの酢味噌のせ)
「北寄貝(ほっきがい)」〜マルスダレガイ目ザルガイ科〜
標準和名を「ウバガイ」といいます。旬は11月〜3月頃になります。とても大きな貝で水揚げ量日本一の北海道、苫小牧では9cmに満たないものは収穫できない事になっているそうです。しかしその大きさになるまでには六年以上もかかるというのだからびっくり!刺身にしてクセがなく甘く歯ごたえも程よい!又、火を通すと甘み、旨みが増すのでバター焼きも美味しんです。
(北海道のホッキ貝)
「蛤(はまぐり)」〜マルスダレガイ目マルスダレガイ科〜
日本在来種にはハマグリとチョウセンハマグリがありますが本家「ハマグリ」は、ほとんど獲れなくなってしまい流通している国産のはまぐりのほとんどが「チョウセンハマグリ」です。「地ハマグリ」と呼ばれ大きいものでは10cmを超えるものもあります。旬で言えば11月〜4月頃というところでしょうか。貝類としては柔らかく、旨み成分も多く焼いたり煮たりして美味。貝殻は碁石の白の材料にもなっています。
(愛知の地ハマグリ)
「目鯛(めだい)」〜スズキ目イボダイ科〜
この魚は、目が大きいから「メダイ」と呼ばれます。「たい」の仲間ではありません。北海道以南、本州各地沿岸の深海に棲み、大きくなると1m程にもなります。通常大きくなりすぎるといわゆる「おお味」となり、味が落ちますが、この魚に限っては大きくなればなる程美味しくなります。旬は11月〜2月です。蒸し物や鍋、又は柚庵焼にしてもよいが、この魚の持つ白身の繊細な旨みは、やはり刺身でいただくのがおすすめです。この時期は脂がのってきてよりいっそうおいしくなります。

(11月下旬、千葉で獲れた「めだい」 約2kg) (1月下旬、長崎県壱岐島勝本港に水揚げされた
日本海の「めだい」約3.5kg)