初冬の食彩
「目撥鮪(めばちまぐろ)」〜スズキ目サバ科〜
その名は目がパッチリしているところから「メバチ」、「まぐろ」は背が黒い、身が黒い、眼が黒いなど諸説ありますが要するに「まっくろ」からきています。初秋から正月にかけてまぐろ延縄船が宮城県塩釜港に水揚げする「メバチマグロ」は、さんまやイカ等の豊富な餌を食べながら日本近海を北上してきたもので、トロだけではなく赤身にも脂が広がっています。またこの赤身には旨味成分成分としてイノシン酸、旨みと甘みを兼ね備えたアラニン、タウリン、ヒスチジンなどが含まれ、さらに筋肉たんぱく質の構成と関係のない非タンパク態窒素というグループを多く含むため、コクのある旨味が生まれます。そうなんです!赤身なんです! 彦麻呂の言葉を借りるなら「メバチの赤身本来のうまみと旬の脂のうまみのコラボレーションや〜!!」