◎市政に対する一般質問(鳥居誠明議員)
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│ 質問事項 │ 質問要旨 │
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│1合併問題について │一 名栗村との合併について │
│ │二 狭山市、入間市との合併について │
│ │三 日高市との合併について │
│2道路問題について │一 国道299号バイパス供用開始時期について
│
│ │二 笠縫地区の南北道路、踏切について │
│ │三 双柳中央通りから阿須小久保線までの進 │
│ │ 捗状況について │
│3精明東部土地利用 │計画を実現すべき具体的方策について │
│ 計画案について │ イ 用途の分類や道路指定の延長などについて
│
│ │ ロ 企業誘致の優遇策について │
│4環境問題について │杉を広葉樹にする件について │
│ │ イ 広葉樹化への長期ビジョンについて │
│ │ ロ ボランティアによる植林について │
│ │ ハ 観光資源化とすべく道路整備について │
│5国際交流について │一 活動拠点について │
│ │二 外国人の派遣時学校側からの謝礼について │
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△議長(村里泰由議員) これより市政に対する一般質問を行います。
発言は通告順に許します。
発言に入る前に一言申し上げます。質問者におかれましては、その内容を端的に述べられ、また、これに対する答弁も要点を簡明に述べられるよう、特にお願いいたします。
それでは、発言を許します。
まず、八番 鳥居誠明議員
●八番(鳥居誠明議員) おはようございます。平日にもかかわらず大勢の方に議会傍聴にお越しいただき、ありがとうございます。
議長のお許しをいただきましたので、通告順に従って質問させていただきます。
まず、合併問題についてであります。
本来、この平成の大合併は国の財政破綻から生まれてきたものですから、国の業務を効率よくして財政的な負担を減らしていこうというものです。市町村の合併のみならず、県単位での合併、つまり道州制をも含め、国は国民にその将来的な姿についてその考え方を説明すべきであるというのが私の基本的な考え方であります。その中で、今後、飯能市がどのようなまちになっていくのかということが我々市民にとって大切なことであると考えております。つまり、埼玉県も現状のままであるのかわかりませんが、飯能市としては、私たち市民が現在より、より快適に過ごせるまちとなっていくことが大切であると考えます。
この点から、飯能がどこと合併するのがより快適な暮らしができるようになるのかと考えてみると、国や県から権限もそれなりに移譲され、責任ある位置づけでしっかり自立ができているまちを目指すべきであると考え、最終的には所沢市・狭山市・入間市・日高市・名栗村と飯能市が一緒となり政令指定都市を目指すべきであると考えております。そのためには段階的に合併を進めるべきであると考えます。そこで、文化新聞を初め各報道によりますと、市長は平成十七年三月末までの合併特例債などの優遇策については、まず、名栗村との合併を確実に行い狭山市・入間市とはその後でとのお考えのようであります。
そこでまず、名栗村との合併のことについてであります。名栗村と合併を行なった場合、山が多く高齢者が多いので、飯能市にとってはメリットが少ないのではないか、との声をよく耳にいたします。確かに面積は飯能市が百三十四平方キロメートルで、名栗村が五十八平方キロメートルで、合併すると面積は約一・四倍となります。しかし、水源となる湖やさわらびの湯などもあり、観光資源としても大きな魅力のある村だと思います。これらの財産を飯能市民がどのように活用していくのかということが大切なのではないでしょうか。したがって、名栗村との合併は決してマイナスの要素ばかりではないと私は考えております。このような点から積極的に合併を進めるべきであると考えますが、この点について市長の今後の進め方等についてお考えをお聞かせください。
また、高齢者がふえるとのことですが、名栗村の高齢者の比率は約三〇%で、飯能市は一六%であります。比率だけ見れば驚くような値ですが、実は名栗村の人口は二千七百人で高齢者の方は約八百人であります。一方、飯能市の人口は約八万三千人で、高齢者の方は約一万三千三百人であります。したがって、実数はそれほど多くはないということがわかります。ただ一つ、名栗村と合併する際に確認しておきたい点があります。それは、このグラフを見ていただきたいのですが、これは飯能、名栗、日高、狭山、所沢、川越における各市村の平成十三年度の歳出の内訳を示したものであります。これを見ますと、飯能を含め、各種の内訳はほとんど同じ比率であります。しかし、この下のところにあるチョコレート色をした部分でありますけれども、これが総務費のところであります。一番左が飯能市、次が名栗村となっておりますが、この名栗村の総務費は二八%で、他の市は一三から一四%であります。したがって、名栗村は約倍の比率を占めております。この部分については、職員給与などによるものと思われますが、この点についての対応を飯能市としてはどのように考えておられるのでしょうか、お尋ねいたします。
次に狭山市・入間市との合併についてですが、この件は先ほど少し述べましたが、飯能市が将来どのような位置づけをするかということが大切なことで、最終的には所沢市との合併を視野に入れていくべきと考えております。そのときに飯能市ができるだけ恵まれた条件で合併を進めていくようにするべきであると考えます。そこで本来なら、平成十七年三月までの期限に狭山市・入間市との合併ができていれば、次の段階が非常にスムーズに展開できるのではないかと考えます。狭山市・入間市との合併に飯能市もできることなら同時に合併をしていくべきと考えております。市民の強力な後押しがあればその可能性はまだあるのでしょうか。この点について市長の見解をお尋ねいたします。
また、二〇〇一年(平成十二年度)で、市民一人当たりの住民税が飯能市の場合四万七千七百七円でありますが、狭山市は住民税が一人当たり五万五千三百三十二円、入間市が五万一千四百四十二円となっており、飯能市が最も低い値となっております。もし、狭山市・入間市と合併が可能となった場合、この住民税はどのようになるのかお聞かせください。
次に、日高市との合併についてでありますが、この件については、現在それほど議論が盛り上がっていないように感じておりますが、何度も申し上げますが、将来所沢市との合併を視野に入れた見方をすべきであると考えておりますので、もし、平成十七年三月までに狭山市・入間市との合併が無理であれば、名栗村だけでなく日高市との合併を早急に進めていくべきではないかと考えます。日高市との合併も達成できれば人口は約十四万人となり、特例債の枠が名栗村との合併だけの場合の百十六億円に対し、三百九十一億円と大幅にふえ、約三倍以上となります。スケールメリットは非常に大きいものがあると言えます。この点について市の考えをお聞かせください。
道路問題について、第二番目のテーマとしてお尋ねいたします。
まず、国道二九九号バイパスについてであります。この件につきましては、過去に何度か私も含め何人かの議員が質問している問題であります。しかし、あと少しであることはわかるのですが、具体的な日程が見えてきておりません。警察署西から富士見通りまでは、子供たちの通学路であることや、車同士がすれ違えずトラブルも発生しており、一日も早い供用開始が待たれております。一方、中山地区は、先日の五十周年記念のツーデーマーチで歩いたところ、川寺上野線を含め、もう少しの状況であると感じました。川寺上野線は以前お尋ねしたとき、二九九号バイパスの中山地区より先に供用開始はしないとのことでした。これは車の流れから考えて当然な対応であると言えますが、そこでお尋ねいたします。この二九九号バイパスの富士見地区、中山地区の供用開始は具体的にいつごろとなるのでしょうか。あわせて聖望学園付近の八高線との立体交差の進捗状況についても、お聞かせください。
次に、笠縫地区の南北道路踏切についてであります。
前回の三月議会において嶋田議員さんから、岩沢地区の踏切についての質問が出され、現在五つある踏切が将来三つに統合されるとの答弁がありました。今回は八高線と西武線が交差している地点から西側の笠縫地区について質問させていただきます。
まず、二九九号から加治地区方面に行くには必ず二つの踏切を越えなければならず、交通量も多くすれ違う際、危険なところばかりであります。先日、ジャパンホームセンター付近で火災が発生した際、消防自動車が西側の線路沿いに回り込んで進入したとの話も聞いております。これは佐瀬病院側から入る道が狭いためであります。一方、都市計画道路では、富士見通りから二九九号のセブンイレブン横を通って南側に行き、八高線、西武線を通る計画があります。また、六道付近から南側に行く道路も何本か計画されておりますが、どこも少しずつ進んでいることはわかるのですが、どこか一カ所集中的に工事を進め、広い踏切にして早く供用開始ができるようにすることも必要であると考えます。そこで私は、さきの二九九号のセブンイレブン横から南に向かい、川寺地区までの道路を最優先にすべきであると考えますが、この点について市の考えをお聞かせください。
次に、双柳中央通りから阿須小久保線までの進捗についてであります。
東飯能駅東口駅前通り線については、さきの議会で質疑させていただき、進捗状況が八〇%から九〇%程度であることがわかりました。そこで、今回はその東側の計画についてお尋ねいたします。朝夕の通勤・通学の時間帯は、東飯能駅東口駅前通り線から東に向かうとか、その反対に白山製作所側から来て東飯能方面に向かうと双柳中央通りの車の量が多く渡れなく渋滞する状況であります。かつ見通しが悪いので、いつ中央通りに出てよいかわからず、非常に危険なところであります。早急に計画を進めていただきたい場所でありますので、この場所の計画やその進捗状況はどのようになっているのでしょうか、お尋ねいたします。
三番目として、精明東部地区土地利用検討委員会の案についてであります。
このたび特定施設誘導地域指定について県に申し出るための案が示されました。私は常々、飯能市の活性化のために圏央道インターチェンジ周辺の開発は積極的に行うべきであると言ってまいりました。その声が実現するための第一歩が動き出した感じがして高く評価しているところであります。そこで、県に提出する案は、A、B、Cの三地区がありますが、まず、B地区についてであります。計画案を見ますと、1から3までの製造業、情報通信業とあります。ここはミニ工業団地の計画地域なので理解できますが、4は製造業、運輸業とあります。この場所は交通量の多い通りに面しているので、私としては観光農園や直売所の可能性もあるのではないかと考えます。そこで、この案を変更するとか、県に提出した後でも用途変更が可能なのでありましょうか、この点についてお尋ねいたします。
また、C地区についてであります。ここは、かねてより観光農園や直売所の設置、道の駅などで活性化を図るべきであると提案してまいりました。場所的には2、3は非常によいところであると思います。ただ、1は観光農園や直売所としては少し西側過ぎるように感じます。そこで、この指定地域をもう少し東側に延長し、可能なら2、3と接続できればなおよいと考えますが、いかがでしょうか。そこで、このように指定路線の延長を変更することは可能なのでしょうか、お尋ねいたします。
また、この計画は、企業誘致をも視野に入れての案であることが酌み取れます。しかし、景気が低迷している現在、企業誘致を行うのは容易なことではないのは周知のとおりであります。第三次総合振興計画の中で、この地区は飯能市にとって重要な地域であることは述べられていて、それを実現するための第一歩であることはさきにも申しましたが、この案を県に提出した後、具体的にどのように企業を誘致していくのかが、最も大切なことであると思います。企業誘致は飯能市だけが考えているわけではなく、他市町村も必死で行動しております。誘致合戦の競争であります。飯能市に進出してもよいと判断するだけの魅力がなければ、企業は決断することができません。他市などでは、工業団地として整地をしたり、誘致を進めているわけでありますが、今回市が指定して県に申し出をする地域は現在山林などのままであり、進出する企業は自分の手で整地などを行う必要があり負担は重くなります。そこで、飯能市としても企業誘致をしやすい条件を整えておくべきではないでしょうか。例えば、道路整備や整地だけでも行うとか、税制面で五年間は固定資産税などを免除するとか減額するとか、飯能市の住民を採用したら、一人当たり何%か減税するか、などの優遇措置を講じていく必要があるかと考えます。この点について市の考えをお聞かせください。
次に、環境問題についてであります。
まず、通告書には杉を広葉樹にとありますが、杉は針葉樹ですので、このように広義に解釈していただきたいと思います。
林業は現在、全国的に外材輸入や木材価格の低迷などにより、私有林経営は減退してきておりますが、森林は木材の生産のみならず、土砂流出などの山地災害防止や地球温暖化の防止、野生生物の育成環境の保全、水源の涵養などのさまざまな公益的機能を持つものであり、広い視野での保全育成、森林総合整備事業を展開する必要があることは申すまでもありません。地域が一体となって合併を視野に入れながら、林業における人工林の適正な施業を行った上で、自然林の維持をしていくことが重要であると考えます。人工林の適正な施業とは、飯能市の場合、特に杉、ヒノキを中心とした針葉樹が中心となっておりますが、木材市場価格の低落により維持管理ができない状態になっていると考えます。このような針葉樹の山を今後どうすべきかということが大切であると考えます。
そこで、個人所有の私有林について所有者が今後、どのように維持管理するのかでありますが、調査をしてもし個人での維持管理は困難であるということであれば、地域を少しずつ限定し、杉などを保水力のある広葉樹に転換していくべきではないかと考えます。それにより、川の魚に対しては植物性プランクトンがふえたり、川、海ともに長い間によみがえってくるのではないでしょうか。このような展開は全国的に進められております。このような自然環境に対する面からと、植栽する木によっては、秋の紅葉を目的とした観光客の増加をも図っていけるのではないかと思います。この点について市としては杉などの針葉樹を広葉樹に転換していく計画はあるのでしょうか、お尋ねいたします。
このような計画は短期間で事業が完成することはあり得ませんので、二十年、三十年、もしくは五十年といった長期間でのビジョンを策定し、実施する必要があるかと思います。その中で、第四次総合振興計画とか五次総振が企画立案されていくべきであると考えます。この点について市の考えをお聞かせください。
また、このような計画は、本来日本の環境を維持するためのものでもあると言えます。これは国や県が行うべきことを市が代行しているということも言えると思います。そこで、このような事業を実施する上では当然費用が必要となりますが、国や県からの補助金を充て、杉などの針葉樹の伐採を進めていくようにすべきであると考えます。伐採については、素人では手が出せませんけれども、その後の植栽については、関心のあるボランティアを募り、例えば、一人二十本とか三十本を植えていただくようにしてはいかがでしょうか。そこで、その人たちのみならず、秋の紅葉も含め、観光客に来ていただき活性化を図れればすばらしいと思います。そのためには林道の整備、トイレなどの設置が必要であると思いますが、この点について市の考えをお聞かせください。
最後に、国際交流についてお尋ねいたします。
飯能市内に住む外国人はおよそ七百人でありますが、彼らがこの飯能市に住んで困ったことがあった場合、現在は個人的な人脈に頼って相談しているか、彼ら同国人同士のネットワークで対応しているようであります。現在、彼らをサポートする組織としては幾つかのボランティアグループがありますが、市が関与している組織に、一九九五年に設立された飯能市国際交流協会があります。外国人のために日本語を教えたり、施設めぐりをしたり、彼らの文化を披露してもらったりしながら個人的な相談をも行っております。現在は日本語指導や文化交流などを主体としているため、日本語教材やビデオつきテレビ、デジカメ、パソコン、印刷機とか、外国人に着せるための着物などの資器材が少しずつ充実してきております。そこで、本来は、国際交流センターのような場所があれば、外国人にとっても、支援するボランティアにとっても安心して活動できるのですが、この点について市はどのようにお考えであるのかお聞かせください。
また、この二、三年の傾向として、市内外の小中学校から飯能市内の外国人に学校に来てもらい、その国の学校生活や食事、遊びなど、いろいろなことを話してもらいたいとのことで派遣依頼を受けております。彼らにとっても、学校に行って話をすることは大きな喜びにもなっています。しかし、学校の授業は当然平日であります。すると、派遣された外国人もパートやアルバイトなどで仕事をしているわけですから、休みをとって出かけてくれているわけであります。そこで、費用弁償とまではいかなくても、謝礼程度があればよいなと思いますが、予算の関係でできない学校がほとんどであります。支援している側とすると困惑しているのが実情であります。この点について教育委員会としてはどのようにお考えであるのかお聞かせください。
以上で一回目の質問を終わります。
△議長(村里泰由議員) 答弁に入ります。
市長
○市長(沢辺瀞壱君) 鳥居議員の一般質問のうち、合併問題について、一名栗村との合併について、二狭山市、入間市との合併について、三日高市との合併について私からお答えをいたします。また、2道路問題のうち、イ国道二九九号バイパス供用開始時期についてお答えをいたします。
最初に合併問題でございますけれども、名栗村との合併につきましては、昨年の十一月二十二日、名栗村長より合併研究会の申し込みを受けて以来、四回の合併研究会を開催をしたところでございます。また、その間、議会、市長との合同研究会を二回開催をいたし、この問題について詰めてきたところでございます。名栗村との合併につきましては、非常に面積が広い、高齢者の率が高いということもございますが、しかしながら、過去の昭和三十一年の昭和の大合併以来、名栗村との合併につきましては、いつかあるのではないかと、そういう考え方が恐らく両市村民の間にはあったのではないかと、そんなふうにも思っているところでもございます。また、現在、各分野での行政の仕事もともにしている部分も大変多いわけでございまして、私はこの両市村の合併は自然の流れであるというふうに解釈をしているところでもございます。また、メリットとして挙げていただきました水源となる名栗湖、あるいはまた、数多い観光資源、こうしたものは飯能市にとっても将来のまちづくりの中で大変可能性のあるものでもございます。今後は両市村の課題である林業振興ですとか、あるいはまた、観光をメーンとしたまちづくり、あるいはまた、自然環境のよい中に若い人たちが定着できる、そうしたまちづくり等を目指して、法定の期限内での合併を目指していきたいということでありまして、今議会に合併協議会の設置をお願いしたところでもございます。
それから次に、狭山・入間との合併についてでございますが、これにつきましては、両市長と私の間で何回か話し合いを行いました。そうした中で、将来的には合併をして、中核市を目指すことがいいのではないかという、あくまでも市長の間の話でございますけれども、そうした方向性も見たところでもございます。そうしたところが、狭山、入間両市におきましては、法定期限内に合併をするという方針を打ち立てまして、そのためには二市でやっていくのが一番早くできると。こういう解釈に立って、今そういう方向で進められているようでございます。飯能市といたしましては、名栗村との合併をまずきちんと仕上げて、その後におきまして、そうした将来のまちづくりのための合併をしていけたらというふうに私は考えているところでもございます。
また、日高市との関係につきましては、現在合併についての交流と申しますか、お互いにやりとりが今ない状況でございますので、現時点では日高市との合併の問題についてお答えすることはできないということでございますので、御了解をいただきたいと思います。
また話が戻りますが、狭山・入間との合併について法定期限内にする方法はないかということでございますけれども、いずれにいたしましても、合併をするとなると、きちんとした情報をこまめに出して、意向を調査しながらやるということになりますと、なかなか時間的な制約もありますので、法定期限内に入間・狭山・飯能が合併するのは無理ではないかというふうに考えています。また、日高につきましても、現時点での対応状況から見て、期限内のそうした急いでの合併という形は、現時点ではちょっと考えられないというふうに私は思っているところでございます。
また、住民税の関係ですとか、あるいは歳出の中に各市村の占める総務費の関係、そして、また、住民税の実態等につきましては、総合政策部次長の方から答えさせますが、住民税につきましては、それぞれ格差が現在あるわけですけれども、しかしこれは、それぞれの住民の所得に応じてかかっている実態がそこにあるわけですので、合併したから個人個人の住民税がふえるとか減るということではないと。平均すれば上がったり下がったりしますけれども、それはあくまでも大きくなったときの平均値ということでございますので、合併すると住民税が上がるとか、そういうことにはつながらないということをあらかじめ御理解をいただきたいというふうに思っています。
続きまして、道路問題についてお答えいたします。
国道二九九号の整備につきましては、現在県で事業を進めていただいておりまして、いよいよこれが見えてきたかなという感じでもございます。私も県会議員を十年間お世話になりまして、この国道二九九号につきましては、開通をすべく私はそれなりに頑張ってきたところでございまして、私といたしましても明るい見通しが立ったということを喜んでいるところでございます。また、市長に就任いたしましてからも、警察の前の用地買収、あるいはまた、中山地区の用地買収等につきましても、市も積極的にかかわり合いを持って協力をしてきたところでもございます。そうした状況から、警察署から富士見通りの間につきましては、大変現道が狭く、その上、通学路にもなっていることから、朝夕を中心にした交通障害が生じているところでございまして、これの一日も早い開通が望まれているところでございます。
用地取得の関係についてですが、現在まで埼玉県に確認している範囲についてお答えをさせていただきます。
まず、用地取得についてでございますが、ことしの三月末までに九九・三%、ほぼ一〇〇%となり、立体交差部分の側道部分の一部の用地を残してほぼ全面的に解決できたと確認しておるところでございます。警察署から富士見通りまでの一部と中山旧県道から駅前通りまでの未改良区間の今後の予定でございますが、間もなく改良工事を発注し、来年三月まで舗装を仕上げ、今年度末の開通を目指しているということでございます。
また、八高線との立体交差につきましては、設計について関係機関との協議が整い、JRでございますが、協議が整っていよいよ今年度から工事に着手するということでございます。今年度は橋梁の下部工を実施、以降けたの製作、けたの架設、鏡面仕上げ等を行いまして、平成十七年度末までには供用開始をしたいということでございます。こうしたことでございますが、大変大きな工事になるために工事中を含めて、完了後も現道に影響があることから、御不便、御迷惑をおかけすることもあるということで、直接影響する中山、中居、富士見、青木第一、青木第二の自治会長さん等と御相談をし、地元対象の説明会を県が行うということでございまして、六月二十八日夜七時から飯能市役所の五階で行うことになっているようでございます。
いずれにいたしましても、国道二九九号バイパスは本市にとって大変重要な路線でもあり、長い間の懸案事項でもございました。これによりまして、生活圏を超え、広域交流を行うことによって、飯能市の活性化が図られるわけでございまして、市民の期待も大きいというふうに解釈しているところでございます。今後は地元の御意見を県に伝え、県と連携を図りながら、一日も早い全線の開通を願っていきたいと思っているところでございますので、議員さんにおかれましても、何とぞ、今まで以上の御支援、御協力をお願い申し上げるところでございます。
△議長(村里泰由議員) 総合政策部次長
○総合政策部次長(島田利二君) 合併問題のうち、歳出総額に占める総務費の割合について、また、市民一人当たりの住民税の比較につきまして、お答え申し上げます。
名栗村の歳出総額に占める総務費の割合ですけれども、平成十三年度の普通会計の決算状況を見ますと、二八・八%ということになっております。議員さん御指摘のとおり、近隣の市が一三から一四%の状況であるということを見ますと、約倍の状況でございます。名栗村は、飯能市と比べますと財政規模はわずか七%という状況でございますけれども、やはり固定費としての人件費、あるいは電算関係経費というものがかかってしまうということでありまして、したがいまして、構成比としても上がらざるを得ないということでございます。今後の合併の作業の中では、これらは合理化できる分野であると思われますし、また、少なくとも新市の人件費の総額につきましては、飯能市と名栗村の現在の人件費の合計額、これを超えないような調整ができればよいというふうに考えております。
次に、市民一人当たりの住民税額の比較でございますが、これにつきましては、労働力人口の割合、あるいは高齢化率等とも関係があるものと思われます。合併になった場合にはどうなるのかというおただしでございますけれども、個人の所得については、変化がないわけでございますので、全体の平均値となるものというふうに思われます。
△議長(村里泰由議員) 建設部参事
○建設部参事(松井一夫君) 道路問題のうち、笠縫地区の南北道路、踏切につきまして、お答え申し上げます。
地区内の主な南北道路と踏切につきまして、申し上げます。都計道の双柳岩沢線でございますが、この路線は富士見通りと国道二九九号の交差点のところから入りまして、岩沢北部との地区境界まで延びる路線でございます。道路形は南北道がおおむね五〇%、東西道はおおむね九〇%が築造されております。テイクワンの駐車場付近から入って、都計道の双柳岩沢線までの間の区画道路でございます。これにつきましては、家屋移転は国道二九九号から旧道までの間を残すのみで、旧道から都計道の双柳岩沢線までの間につきましては、平成十五年度に水道管の未布設部分が布設される予定でございますので、担当といたしましては、翌十六年度に道路舗装を予定しているところでございます。都計道の双柳岩沢線の南北道から分かれて、加治小東側道路に接続する区画道路でございます。この路線につきましては、八高線及び西武線の踏切と加治小東側道路に接続する部分を残しておおむね道路築造がされております。
次に、踏切についてでございます。原屋菓子店付近の八高線六道踏切につきましては、現在は六道側から通過して左折、右折両方可能になっておりますが、整備後は左方向直進のみとなり、危険性は少なくなるものと思っております。都計道の双柳岩沢線の南北道から分かれて直進する路線にかかる踏切につきましては、八高線に設けられるものと現在笠縫事務所南側にある西武線の踏切は、東飯能駅寄りに約百八十メートル移動して設けられる予定でございます。
これらの踏切につきましては、鉄道事業者との十分な協議の後、それぞれ関連する道路築造の最終段階で整備する予定で考えているところでございます。踏切設置には一カ所当たり数億からの事業費がかかると聞いておりますので、高いハードルを超えなければならないと考えております。
おただしの南北道路について今度の整備の考え方でございますが、担当といたしましても、南北をつなぐ路線が整備されれば、事業効果も上がると考えておりますので、でき得れば都計道双柳岩沢線の南北道と、それから分岐して南に直進する区画道路を整備したいと思っております。しかしながら、ただいまも申し上げましたように、踏切整備だけでも多額の費用を要し、区画整理事業そのものの財源確保が非常に厳しい現状にあることから、過日設置いたしました区画整理事業検討委員会での議論を踏まえ、財源確保や今後の実施方法とさまざまな角度から検討して、効果的かつ効率的に事業を進めてまいりたいと考えております。
△議長(村里泰由議員) 建設部長
○建設部長(五十嵐 勉君) 2道路問題のうち、双柳中央通りから阿須小久保線までの進捗状況についてお答え申し上げます。
東飯能駅東口駅前通り線でありますが、駅東口から阿須小久保線まで幅員十八メートル、延長九百三十メートルの都市計画道路で、現在既に完了いたしました双柳区画整理地区界から双柳中央通りまでの区間について事業を実施していることは御案内のとおりでございます。この間の用地買収率でございますが、平成十四年度末までに約八五・六%となっております。今年度も引き続き用地の取得に努め、十六年度中に供用開始ができるように努めてまいりたいと考えております。
そこで、おただしの双柳中央通りから阿須小久保線までの整備計画でございます。確かに現道が狭く、中央通りへの見通しも悪く、最近交通量がふえ、危険箇所だと認識しております。そこで東口駅前通り線の全線整備が望まれるわけでございますが、中央通りから阿須小久保線までにつきましては、面整備の関係もございますが、周辺道路の実情も踏まえ、阿須小久保線まで約百四十メートルにつきましては、昨年度までに測量、設計調査まで完了いたしております。ことしは一部物件調査の予算措置をしておりますので、地権者の皆様にお願いにあがりたいと考えております。今後の予定は、厳しい予算との関係もございますが、引き続き用地補償等の調査をお願いし、現在事業中の中央通りまでの区間の完成から、おおむね五カ年程度の事業期間で整備できるだろうと考えておるのが現在の考え方であります。
△議長(村里泰由議員) 総合政策部長
○総合政策部長(本橋憲一郎君) 私からは、3精明東部土地利用計画案につきまして、お答えを申し上げます。
この計画案につきましては、先般の全員協議会におきまして配付させていただいたところでございますけれども、大字下川崎及び大字芦苅場地域のうち、優良な集団農地を除きました特定施設誘導地域として指定を受けることが可能な地域を、A地区、B地区、C地区に区分し、それぞれ沿道指定型を採用して指定を受けようとするものでございます。鳥居議員さんからは、B地区の4は交通量の多い通りに面していて、観光農園、直売所としても可能性があるので、卸小売業も加えるべきであるとの御意見をいただきました。この地域はインターチェンジのアクセスに適した地域であり、隣接する日高市には大規模な流通業務施設が立地しております。このようなことから、それらと一体的になった製造業と運輸業の土地利用を図るべく用途を設定したものでございます。将来用途変更は可能であるかとのおただしでございますけれども、用途指定はそれぞれの地域の特性を考慮して選定しておりますけれども、進出する企業の意向によりましては変更する必要が生じる場合も考えられます。その際には、土地所有者、地域住民等の意見を伺いますとともに、庁内の調整を行った後に、県に区域の用途変更についての申し出を行い、県の開発審査会で認められれば用途変更は可能でございます。
次に、C地区の1を観光農園や直売所とする場合、少し西側過ぎるので、指定地域を東側に延長し、2、3と接続するように将来指定路線の変更は可能なのかというおただしでございますけれども、特定施設誘導地域としての指定につきましては、優良な集団農地は含めないことという条件でございますので、農用地以外の土地の中から許可基準に適合すると思われる場所を選定してございます。現在のところ、1と2の間は集団農地であるため、区域指定は難しいと考えられますが、集団的農用地等につきましては、農業振興の一環として観光農園や直売所などを含めた別の手法にて起用していく方法も考えられるものと思われます。
それから次に、企業誘致のために基盤整備や固定資産税の優遇措置は考えられないのかというおただしがございました。特定施設誘導地域の指定は、市街化調整区域内を民間開発事業者みずからが用地買収し、開発を行う単独立地方式でございます。事業者におきましては、造成工事等の負担はございますが、用地の取得価格は低いため、工業団地方式よりも企業の負担は少ないものと考えられます。進出企業に対する税制面での優遇措置につきましては、県内におきましては五町村で行っておりますが、これらはすべて都市計画区域外の地域となっております。また、補助金、奨励金等の優遇措置を実施している自治体は県内で九市町ございますが、これらは主に市街化区域内の工業団地の分譲となっております。現在のところ、市街化調整区域内の特定施設誘導地域において優遇措置を考えている市町村はないようでございます。本市におきましては、区域の指定後、しばらく状況を見ながら、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。
△議長(村里泰由議員) 市民生活部参事
○市民生活部参事(恩田敬子君) 私からは、4環境問題について杉を広葉樹にする件について御答弁を申し上げます。
初めに、広葉樹林化への長期ビジョンについてでございますが、鳥居議員の御質問の中にもございましたとおり、森林はさまざまな公益的機能を持っておりまして、人間の生存にとって欠くことのできない環境の基盤であるとともに、木材、燃料、食糧の供給源、また、遺伝子源の宝庫として人間にとって有用なさまざまな価値をもたらす資源の源泉であり、また、豊かな文化の根源でもあります。
国におきましては、平成十三年七月、二十一世紀における森林及び林業に関する施策の基本方針となる森林林業基本法が施行されました。さらに平成十四年三月に生物多様性国家戦略が見直され、原生的な自然や希少動植物だけではなく、身近な自然の保全、針葉樹と広葉樹の混交林化、間伐等の適切な森林整備を推進することが重要であるとされました。本市におきましても、市内の森林の将来のあるべき姿を見据えて、そのために何をしていくのか、目指す方向を考えていかなくてはなりません。
針葉樹の人工林につきましても、残す木を高齢級に移行させつつ、抜き切りを繰り返して、徐々に更新を図り、状況に応じて植栽や天然力を活用した広葉樹導入によって混交林化を図ることも考えられますし、傾斜が比較的穏やかで高い成長量を有するまとまりのある針葉樹人工林につきましては、適切な保育や間伐を実施していくことで、木材を生産しながら多面的な機能を発揮させることが適切と考えられます。
平成十四年度に作成しました飯能市森林整備計画では、国で定めた森林林業基本計画に基づきまして、市内の森林を水土保全林、森と人との共生林、資源循環利用林に区分し、整備方針を定めたところであり、計画期間は十年となっております。本年度はさらに市独自で作成します森林整備計画におきまして、森林の現況や森林の成立している自然条件、住民のニーズや森林所有者の意向等を踏まえて、森林整備を推進していくためのビジョンを描いていきたいと考えております。森づくりは百年の大計であり、五十年、百年先の飯能市の森林の姿に思いをはせつつ計画を作成してまいりたいと考えております。鳥居議員の御提案にありました広葉樹林化についても、計画作成の中で検討してまいりたいと思っております。
次に、ボランティアによる植林についてでございますが、ボランティア活動による森づくりは近年活発化しておりまして、全国規模で見ますと、平成十二年には平成九年の二倍の五百八十一団体が活動をしております。県内におきましても、NPO法人埼玉森林サポータークラブが県内のフィールドで、植栽、下刈り、間伐など、年間二十回以上の活動を行っております。また、本市におきましても、西川木楽会が同様の活動を行っておりまして、森づくりに対する都市住民の関心は高まってきております。市といたしましても、ボランティアによる森林整備を視野に入れ、どのように市内外の方にボランティアを呼びかけるのか。また、森林所有者の方々の御理解を得ながら、どのようにフィールドを提供していくのか。技術指導はどのように行っていくのかなどにつきまして、今後研究していきたいと思います。
次に、観光資源化とすべく道路整備についてでございますけれども、最近では森林や山村に対して自然に触れ合い心身をリフレッシュする場、森林環境教育ですとか、体験学習等の活動拠点としての役割などが期待されてきております。森林内の施設整備につきましては、トイレの設置については、ちょっと困難かと思いますけれども、一定の条件をクリアしますと、遊歩道ですとか、林間広場、標識、駐車場、給排水施設、簡易な休憩施設を整備する事業などがございますので、こうした施設の整備が必要になりました時点で事業の導入について検討していきたいと思います。
また、林道につきましては、森林林業基本法が策定されましてから森林管理道と呼ぶようになっておりますけれども、その名前のとおり、森林整備には欠かせないものでございます。また、林業経営の効率化や山村の生活環境の整備などの役割のほか、最近では森林レクリエーションやボランティア誘発の効果も費用対効果の項目に入ってきております。予算の都合もございますので、直ちに整備を進めていくとここで申し上げるわけにはいかないわけですけれども、現在整備中の林道の進捗状況を見ながら整備を進めてまいりたいと存じます。
△議長(村里泰由議員) 市民生活部長
○市民生活部長(島崎洋三君) 5国際交流について、一活動拠点についてお答えを申し上げます。
国際交流協会の皆様には、日ごろからボランティアでいろいろと御活動いただきましてまことにありがとうございます。感謝申し上げます。
おただしの活動拠点につきましては、鳥居議員さんには同協会の理事会等でも御要望をいただいているところでございます。内容につきましては、理解をしておりますが、市内にはほかにも福祉団体、ボランティア団体、市の外郭団体など多くの団体がございます。そうした点からも一つの団体に対し、一室を確保するということは現状では、まことに困難と考えております。担当といたしましては、在住外国人に対する施策の推進にも努めているところでございます。今まで同様、自治文化センターを有効に利用していただければと思っておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
△議長(村里泰由議員) 教育委員会事務局参事
○教育委員会事務局参事(佐藤仁威君) 外国人の派遣時の学校側からの謝礼についてお答え申し上げます。
国際交流につきましては、国際理解教育を充実するため、小学校においては総合的な学習の時間を中心に、中学校においては総合的な学習の時間、英語の授業等でAETほか外国の方に御協力をいただいております。この外国人との出会いと交流は、子供たちにとってとても印象深いものであり、外国人と外国についても理解を深めるよい機会となっております。
さて、謝礼についてでありますが、教育委員会といたしましても、国際理解教育の重要性から、外国人の方への謝礼に関しまして検討していきたいと考えております。
△議長(村里泰由議員) 八番議員
●八番(鳥居誠明議員) 御答弁ありがとうございました。ちょっと時間がございませんので、何点かだけかいつまんでお尋ねいたします。
先ほど、名栗村との合併の中で、市長さんの御答弁の中で、若い人が定着できるまちづくりをしたいというお話がございました。具体的にどのようなことを考えていらっしゃるのかお聞かせいただきたいと思います。
それから、二九九号バイパスの用地取得で、九九・三%進んでいるということですけれども、これは富士見地区と中山地区両方で九九・三%なのかお尋ねしたいと思います。
それから、道路整備等についてですけれども、これは時間の関係で割愛します。
それから、笠縫地区での踏切の数ですけれども、それについても御答弁がなかったと思います。踏切の数がどのように変更になっていくのか。この三点についてお尋ねしたいと思います。
△議長(村里泰由議員) 市長
○市長(沢辺瀞壱君) 名栗との合併の今後のまちづくりの中で、やはり高齢者が非常に多いと。こういうことが名栗でもやはり問題となっていることであろうというふうに思いますので、それらを是正する施策を新市建設計画の中に盛り込んでいきたいと、こんなふうに考えているところでございます。
また、用地買収につきましては、ほぼ一〇〇%と言ってもいいんですけれども、ちょっと側道部分がまだ手続上終わっていないという話でございますので、飯能バイパス全体というふうにお考えになってもらっていいと思います。
△議長(村里泰由議員) 建設部参事
○建設部参事(松井一夫君) 踏切についてでございます。現在ある踏切七カ所でございます。それが五カ所になります。
△議長(村里泰由議員) 以上で鳥居議員の質問を終わります。
平成15年 6月
一般質問会議録
鳥居のぶあき
飯能市議会議員