酒匂川水系の砂金
酒匂川は、静岡県および神奈川県を流れる二級河川になります。二級だからといって何が劣るのか私には良く分かりませんが、一級河川とは、河川法によって国土保全上又は国民経済上特に重要な水系(一級水系)に係わる国土交通大臣指定の河川である。二級河川は、一級水系以外で公共の利害に重要な関係があるものに係わる水系(二級水系)で都道府県知事指定の河川であると河川法で定められている。なんのことだか良く分かりませんが、驚いたことに本流が一級なら支流も一級であり、本流が二級なら支流も二級なんだそうだ。要するに管理する役所が国か都道府県のちがいだっちゅうことか。まあ、そんなことはどうでもいいや。丹沢西部の流れを集めた河内川と箱根北部の水流とを合わせて相模湾に注ぐ河川なんです。 1999年8月19日、集中豪雨の際に上流の玄倉川流域でキャンパーがダムの放流水に流され、13人が亡くなった事故はあまりに有名ですが、2006年8月17日にも、上流の静岡県御殿場市や小山町で局地的な豪雨が起り、このため鮎沢川では急激に水位が上昇して、下流で釣りをしていた25人が逃げ遅れて流されたり中州に取り残されたりした。この事故でも2人が亡くなっています。ようするに相当な暴れ川だっていうことがわかりますね。ひとごとじゃありませんよ。我々掘り師も夢中で砂金なんぞ掘っていると上流の天気なんてあまり気にしないですからね。
さて、金属系鉱山の歴史としては今の丹沢湖より上流に刻まれているようです。古い時代では武田の金山が存在したとかいう伝説もあるようですが、地域的に見ればその時代のこのあたりは小田原北条の縄張りだったんでしょうし、距離を測ると小田原城まで直線で6〜7里しかないんですよね。人ん家の庭石を担いで持って帰るようなまねがはたしてできたんでしょうかねぇ。それはともかく近代に入ってからは世附の方に鎌田鉱山なるものがあったそうな。周辺のズリからはおもに黄鉄鉱が見つかるということです。丹沢湖バックウォーターの近くでも確かに砂金は確認できます。サンプルでは荒々しい形状の砂金が採集されましたので、このことから推理すると、砂金は4kmも5kmも上流から流された訳ではなく、案外近くに供給源があったりするのかもしれません。まあ、これは単に素人の妄想ではありますが・・・。
さらに丹沢湖に流入する別の支流奥地にも金属臭い地名が見受けられます。こちらは前者に比べればはるかに金の供給量は少ないようです。しかも、あまりに微細なサンプルですのでこれが本当に砂金ですか?と問われれば正直なところ自信はありません。砂金採取は川の見立てと技術と運がともなわなければサンプルにも信用性が欠けてきます・・・。ちなみに小生はそのすべてを持ち合わせていないようです。
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