近所のＭｎ鉱山 �ｂQ-1

　近所のマンガン鉱山跡に、めずらしいバナジウム鉱物が観察できるところがあって、散歩がてらによく出かけます。しかし、ここは鉱物を見つけるよりも、それ以前にマンガン鉱石を見つけるほうがはるかに難しいようです。紹介するバナジウム鉱物は、やっとこみつけた２個の鉱石からの情報がほとんどです。

アンセルメ石（Ansermetite）MnV2O6・4(H2O)

　聞きなれない鉱物名ですが、2002年にIMA承認された新鉱物だそうだ。原産地はスイス。本邦ではここの産地のものがJAMS2007年度会に於いて報告されています。地味な色のマンガン鉱石の中にカーマインレッドが鮮やかですが、特に放射状に開いた結晶質のものは印象的でした。

フィアネル石（Fianelite）Mn2V2O7・2H2O

　1996年にスイスの鉄マンガン鉱床より初めて発見、記載されました。ここのものは世界第2の産地で本邦初の産出。私が観察したものはいまいち産状がはっきりせず、お世辞にも美しいとは言えません。ここのフィアネル石にはコバルトを含んでいるとのことで、化学式は(Mn,Co)2V2O7・2H2Oになるようです。

フランシスカン石（Franciscanite）Mn6(V,□)2(SiO4)2(O,OH)~6