●　王様通信71号　2003年6月20日　●

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
　　■　王様通信　■　 No.71 June 20, 2003
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆


一人暮らしに大活躍の『炊飯せいろう』の後編。
前回に引き続きメルマガ購読者のみなさんに
商品をジャッジしていただきます！
http://www.osamanoidea.com/member/seirou01.jpg
http://www.osamanoidea.com/member/seirou02.jpg
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(マリモ)　それじゃ今度はシューマイじゃなくって、冷凍のショーロンポウを蒸してみ
ましょうか。

(山桜)　わー、ワクワクするわね。あたし、冷凍の鯛を持ってきたんだけど、これ「せ
いろ」（蒸籠の正しい読み方はせいろ。『炊飯せいろう』とした方が、商品名として
はゴロが良いのでそのようになっています）の中に入るかしら？　蒸し上がったら、
ポン酢をかけて食べてみようよ！

(マリモ)　2つに切れば大丈夫みたい。5合炊くと、だいたいのものは蒸し上がるわ。そ
れじゃ、この2段にそれぞれショーロンポーと鯛を入れてみましょうか。

(福袋)　ふーん。じゃあ、お手並み拝見といくか。それにしても、われわれ男性陣はあ
んまりご飯の蒸気のことなんて気にしたことないけどな。

(王様)　そうそう。考えたこともないですよね。

(山桜)　お言葉ですけど課長も王様も、そのあたりの女性の感覚にアミをはるべきじゃ
ありません？　うちの場合、たしかに（東京駅店なんか特に）おじさま相手の商品が
多いかもしれませんけど、みなさん、女性の方のおみやげに買っていく場合があるん
ですからね。

(福袋)　そりゃ、オレだってよくわかってるけどさ。

(マリモ)　たとえば課長。うちの母なんか、ホウレンソウや小松菜を茹でたお湯は、必
ずまな板の消毒に使うんですよ。私なんか、よく『あああ、そのお湯捨てちゃダメ！
』って怒られたけど、ひとり暮らしするようになると、そのことが本当によくわかる
わね。

(山桜)　ねえ、マリモちゃん。あたしたち、よくウドンのお湯捨てたあとに湯気を顔に
当てたりしてるわよね〜？

(マリモ)　そうそう。保湿、保湿。給湯室だと、あたしたちよく湯気の奪いあいしてる
わよね。

(王様)　…ふーん、それはよかったですね…。

(マリモ)　まあ、王様。真面目に聞いてよ。私、こないだ「炊飯せいろう」を発明した
三浦さんに話を聞いてきたんだから。

(福袋)　むう。まあ、川島のカンは当たることもけっこうあるからな。それでどんな感
じだった？

(マリモ)　そうですね。先日インタビューした小林さん（アカンベ−、かぐや姫の発明
家・王様通信66〜67号参照）も主婦の発明家だったけど、三浦さんもやはり主婦とい
うカンジが伝わってくる方ですね。
電話インタビューだったから、直接お会いしたわけじゃないけど、小林さんと共通し
ているのはご主人がすごく三浦さんを理解されていて、発明に協力的なことですね。
ご主人とは直接話をしたわけじゃないけど、三浦さんから聞いた話だとそんな印象を
受けましたわ。

(福袋)　この「炊飯せいろう」もご主人の協力があったってわけか？

(マリモ)　ええ。発明の経由も小林さんとよく似てましたね。ほら、「炊飯せいろう」
は炊飯器の蒸気口に受け皿をつけるでしょ？
メーカーによってこの吹き出し口の形が違うから、炊飯器にポンと乗せるためには工
夫が必要だったんですって。その原型…プロトタイプを作ったのがご主人なんですよ。

(福袋)　なるほど。男はそういうものをコチコチ作るのが好きだからな。

(マリモ)　はじめは陶器をつかって何度も試作品を作ったそうです。どの発明家の話を
聞いても、その試行錯誤が発明の醍醐味でもあり、苦しさでもあるみたいですけど、
けっこう試作品に時間がかかったみたいですね。
まず、メーカーによってサイズも形もことなる炊飯器の上に、「せいろ」をどうやっ
て設置するか苦心したみたいです。

(マリモ)　そういっている間に、ほら。炊けてきた、炊けてきた。

(山桜)　 本当に、確かにご飯を炊く時の蒸気は少なくなるようね。

（ピー、ピーと炊きあがりの音）

(マリモ)　それじゃ食べてみましょうか。わー、美味しそう！　鯛にはポン酢、ショー
ロンポーには酢醤油ね。

(王様)　アチチチチッ！　僕は猫舌だから、ちょっとこれは熱いかな。

(福袋)　何を言ってるんだ王様。ショーロンポーっていうのは、舌をヤケドするくらい、
中のスープを熱くして食べるもんだ。オレはこのくらいだと、まだまだ熱さが足らん
な。

(マリモ)　炊飯せいろうは、ごはんの蒸気を使うせいか（特に冷凍食品だと）そんな極
端に熱くはならないですね。電子レンジと大きく違うのは、ぜったいに固くならない
こと。
ごはんの蒸気が食品をマイルドに仕上げてくれるんです。

(王様)　たしかにレンジでチンだと、ラップしても皮の部分が固くなりがちだけど、こ
れは本当にふっくらできますね。熱いけど美味しいや。

(山桜)　自分で持ってきて言うのも何だけど、この鯛も美味し〜い！　ポン酢かけると
臭みが全然消えるし、とてもベトナム産とは思えない！

(福袋)　む、むう。なるほど、出来は上々のようだな。

(マリモ)　蒸気の吹き出し口に密着するから、こういう具合にできるんですよ。三浦さ
んのご主人、最初は陶器を焼いて試作していたようで、たいていの炊飯器に合うもの
を作るまでは かなり苦心したそうです。

(福袋)　ふむ。小林さんのところも、ご主人がアカンベ−の雌型を作っていたけど、女
性の発明には亭主の協力が不可欠ということだな。

(マリモ)　陶器を使うと大量生産した場合、コストが高くなりすぎるので、耐熱性のあ
るポリプロピレンにしたそうです。このせいろ自体もしっかりできていますよ。つな
ぎに桜の皮を使った手作りの製品ですからね。

(山桜)　伝統工芸品のようね。

(マリモ)　蒸し物というのは油を使わないで済むし、ビタミンも比較的破壊されにくい
ので、美容と健康には最適なんです。
ただ、みんな面倒くさがって、家ではあまりやらなかったりしますけど、意外に簡単
にできてしまうもんですよね。

(山桜)　ああ、美味しかった。

(マリモ)　よかった、満足してもらって。じゃあ、今度は同じ蒸気をつかってゆ
で卵を作る「タマゴッコー」も試してみようか？

(福袋)　まだ食べるのかよ。バケモノか、お前は！

(マリモ)　こちらはゆで玉子ならぬ、蒸し玉子のツールですよ。90〜92度の蒸気で蒸
すから、普通のゆで玉子とはひと味もふた味も違います。
みなさんおひとついかが？

福袋・山桜・王様　もう、食えん〜！

（禁無断転載）