●　王様通信70号　2003年6月6日　●

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　　■　王様通信　■　 No.70 June 6, 2003
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一人暮らしに最適の『炊飯せいろう』
今回はメルマガ購読者のみなさんが
商品をジャッジ！
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こんにちは！
王様通信・連載マンガ「王様が行く！」でおなじみ、課長の福袋大造です！

今回はちょっと趣向を変えて、みなさんに取り扱い前の検討商品をご紹介することに
いたしましょう。

いわば、ユーザーのみなさんに、検討商品のご意見を聞きたい…というワケなんです。
私たち王様スタッフは日本全国、面白い発明品を求めて飛び回りますが、やはり新製
品は、毎月送られてくる膨大な発明品の中から見出される場合が圧倒的です。
王様姫や侍従長も申し上げているように、お店というのは売るものがなければ商売は
できません。
しかし、お店というのは開けているだけで、お家賃をはじめ、光熱費、人件費など、
黙っているだけで出ていくお金がありますから、売れないものを置いておいているわ
けにはいきません。
でも、その選球眼というのが、実に難しい！

なにを隠そう、あの大ヒット商品・ブルブルティングラ−に待ったをかけたのが、他
ならぬ私・福袋大造でありました。
http://www.osamanoidea.com/member/back/gogoking/024.htm
前も申し上げたように、この商品はアメリカに住んでいる王様姫の姉上の紹介で、日
本に持ち込まれた経由があります。
しかしながら、この商品…自ら試してみたものの、ブルブル来たのは頭ではなく、ア
ゴの下についたぜい肉と乳首の部分。
そこで、だらしない自らの肉体を棚にあげ『こんなもの売れるかあ！』と、大反対し
たわけです。
会議では侃々諤々（かんかんがくがく）でしたが、最後は結局姫の意見を採用。彼女
の『売れる』とのヨミが当たり、大ヒットとなったわけですが…いやはや、自らの恥
をさらすようですが、商品とはなかなか読めないものね。

最後には『勘』にたよらざるを得ないのがこの世界で…口惜しいようですが、女性の
カンにはなかなか太刀打ちできません。
とはいえ…やはりデータを軽視することはできないと思います。
特に私のように体ばかり大きくて、カンの方はさっぱりという人間は、たゆまぬ努力
とデータ集めによってビジネスを展開していく以外に道はありません。
（まあ、データがあってこそ、『勘』がはじめて生きると言ってもよいでしょうか）。

そんなわけで、今回気になった発明というのが『炊飯せいろう』でした。
（正しい商品名は『炊飯蒸籠』ですが、読みにくいので『せいろう』とひらがな表記
にいたします）。

この商品が気になったきっかけは、先日、うちのスタッフの川島マリモが、一人暮ら
しをはじめたことでした。彼女、ためしに使った『炊飯せいろう』が大のお気に入り
というわけです。
一人暮らしにあこがれる28歳独身のマリモが、念願かなって山手線内の1Kのアパート
に一人暮らしをはじめたのが、ちょうど約1ヶ月前のこと。
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同僚スタッフの山桜桃子（マンガ4コマ目参照）に誘われて、マリモ宅に引っ越し祝
いに出かけたのは良いのですが…。
（それにしても実際に私がマリモ宅に出向いたのは、マンガと違って、引っ越しの片
付けが全部終わってからのことです。誤解がないよう…念のため）。

(福袋)　おっ、やっとるな〜。ほい、差し入れ持ってきたぞ。

(山桜)　大食いチャンピオンにふさわしい特大ハンバーガーだよ、マリモちゃん。

(マリモ)　まあ、ちょうどシューマイが蒸かし上がったところですよ。みんな集まった
ところで食べましょうか。

(福袋)　ほう。これがこないだ言ってた『炊飯せいろう』か。どうだい、この使い具合
は？

(マリモ)　論より証拠。まあ食べてみてくださいな。

(山桜)　ええ〜、これけっこうイケる♪　美味し〜い！

(マリモ)　でしょう？　これ、スーパーで買ってきたワンパック100円のシューマイだ
よ。今はこのテのディスカウント商品って、け?こう味が良くなってはいるんだけど、
この炊飯せいろう使うとレンジでチンするより、さらに美味しくなるんだよね〜。

(山桜)　これがワンパック100円？　信じられない！

(マリモ)　そうだよ。あたしの場合、エンゲル係数が高いから、安いものをいかに美味
しくするかってとこがミソになるわけさ。

(福袋)　ふーん。オレはこの商品、取り扱いはいまひとつピンとこないんだが、注目し
て取りあげてみる価値はありそうだな。
オレも ブルブルティングラーの例があるから、自分がわからない商品に、あんまり
口出しはしないことにしてるんだが…そうか『炊飯せいろう』、そんなに良いか？

(マリモ)　良い！　マルです。

(山桜)　そうですよ、課長。『挫折禁止』の時も反対してたけど、結局あれもヒットで
しょ？

(福袋)　何を言う。去年のクラゲよけ『Sea Safe』の時は、オレは相当売ったんだぞ。
http://www.osamanoidea.com/member/back/gogoking/015.htm

(山桜)　そうそう、課長ってクラゲに好かれる体質なのに、あの時はクラゲに嫌われて
たもんね。

(福袋)　それで、どうだ？　王様グッスのユーザーさんをくすぐるものが、 この
『炊飯せいろう』にはあるのか？　ある程度便利なことも必要だが、ご愛嬌の部分も
ほしいところだぞ。

(マリモ)　大丈夫ですよ、課長。私も7年目ですからね、少しは王様商品のことはわかっ
てきたつもりです。
ワタシ的には、捨てていた蒸気をムダにしないってとこが、けっこうくすぐられるん
ですよね〜。

(福袋)　何だよ。蒸気なんて、どうだっていいだろう？

(王様)　僕もそう思います。蒸気のムダなんて、今まで考えたこともありませんでした。

(マリモ)　だから男の人ってダメなのよね〜。課長も奥さんに聞いてみてくださいよ。
主婦はスーパーに行っても、何割引きとか、広告の品とか、そんな目玉商品しか買わ
ないんですよ。反対に何にも売り文句も札もついてない商品は、よほど必要なものじゃ
なきゃ買わないんだから。

(福袋)　何だ、おまえ。独身のくせにやけに所帯じみたこと言うな。

(マリモ)　いいでしょ、別に。それより課長、お米の蒸気が100円のシューマイをここ
まで美味しくするなんて、良いと思いません？　燻製なんかでもそうだけど、蒸気や
煙りの力で料理を美味しくすることができるんですね。

(福袋)　何だい。もう五合飯平らげたのかよ？　バケモノか、お前は。

(マリモ)　いいでしょ、失礼ですね。ご飯がなくなったところで、もう1回、炊飯せい
ろうを使ってみましょうか。ほら、これ。こうやって、電気炊飯器の蒸気穴に置くだ
けでいいんですよ。
ご飯と同時におかずの1品ができあがるし（3段重ねなので、お好みに応じて数品目で
きます）、電気代の節約にもなるんだよね。
このアパート、駅から近くって良いんだけど、それでも月に管理費混みで75,000円で
しょ。それに光熱費とか電話代なんか入れるとけっこう苦しいんだよね。
さーて、それじゃ今度はシューマイじゃなくって、冷凍のショーロンポウを蒸してみ
ましょうか。

（次号に続く。次回は『炊飯せいろう』を発明した、三浦さんのエピソードもまじえ
ます。お楽しみに！）

（禁無断転載）